歌ってみたの録音のやり方|全体の流れ
歌ってみたの録音は「伴奏をヘッドホンで聴きながら、自分の声だけをマイクで録る」作業です。伴奏と声を同じファイルに一緒に録るのではなく、声だけを別に録っておき、あとから伴奏と混ぜ合わせる(MIXする)のが基本のやり方です。こうしておくと、声の音量や響きを後から自由に整えられ、伴奏の音質も劣化しません。
録音の作業は、大きく次の5段階に分かれます。初めての人は、いきなり本番を録るのではなく、この順番どおりに一つずつ確かめながら進めると失敗が減ります。
- 準備: 歌う曲のオフボーカル音源(伴奏)を用意し、キーとテンポを確認して、歌詞と歌い方を練習しておく
- セッティング: 録音する場所を決め、マイク・ヘッドホン・録音ソフト(またはアプリ)をつないで、伴奏が聴こえて声が録れる状態にする
- テスト録音: いちばん大きな声を出すサビで、音が割れない入力レベル(ゲイン)に合わせる。雑音が入っていないかも聴き返す
- 本番の録音: 1曲を通して何回か歌うか、Aメロ・サビなどの部分ごとに分けて録り、良いテイク(録音した1回分)を残す
- 書き出し: 声のトラックをWAVなどの音声ファイルに書き出し、自分でMIXするか、MIX師に渡す
録音の前に決めておくこと
機材をつなぐ前に、次の3つを決めておくと当日の迷いがなくなります。
- 何で録るか: パソコン(PC)と録音ソフトで録るか、スマホとアプリで録るか。手軽さはスマホ、音質と編集のしやすさはPCが上です
- どこで録るか: 自宅、レンタルスタジオ、カラオケのどれにするか。静かさと費用、移動の手間で選びます
- 誰がMIXするか: 自分でMIXするなら同じソフトで続けて作業でき、MIX師に依頼するなら声を音声ファイルで渡せる形にしておきます
それぞれの選び方は、このあとの章で順番に解説します。歌ってみた全体の流れ(音源選び・MIX・動画・投稿)や著作権の基本は、親記事の歌ってみたとはにまとめています。
初めての録音でつまずきやすいポイント
初めて歌ってみたを録音すると、多くの人が同じところでつまずきます。代表的なのは、伴奏がマイクに入ってしまう(スピーカーで伴奏を流しながら歌う)、サビで音が割れる(入力レベルが高すぎる)、エアコンや冷蔵庫の音が入る(部屋の雑音)の3つです。伴奏は必ずヘッドホンかイヤホンで聴き、テスト録音でいちばん大きな声のときのレベルを確かめ、録音中は家電を止めておく——この3点を守るだけで、仕上がりは大きく変わります。
歌ってみた録音ソフトの選び方|無料ソフト・PC・Cubase
歌ってみた録音ソフトには、パソコンで使うDAW(ディーエーダブリュー)と呼ばれる音楽制作ソフトを使うのが一般的です。DAWは録音・編集・MIXまでを1本でこなせるので、録ったあとの作業までそのまま続けられます。スマホで録る場合は、録音アプリやスマホ版のDAWを使います(スマホは後の章で解説します)。
録音ソフトを選ぶときは、手持ちの機器(PCかスマホか、WindowsかMacか)と、予算(無料か有料か)の2つで絞り込むのが近道です。
無料で使える歌ってみた録音ソフト
歌ってみた録音ソフトは無料のものでも声を録って書き出すまで十分にできます。最初の1本は無料で始め、足りない機能がはっきりしてから有料のソフトを検討するのがおすすめです。
| 無料ソフト | 使える機器 | 歌ってみたの録音での特徴 |
|---|---|---|
| GarageBand(ガレージバンド) | Mac / iPhone / iPad | Apple製品に最初から入っている。日本語で操作でき、録音から簡単なMIXまでできる |
| Cakewalk Sonar(無料プラン) | Windows | トラック数が多く本格的。Windowsで無料から始めるならまず候補になる |
| BandLab(バンドラボ) | ブラウザ / スマホ | インストール不要で、スマホとPCの両方から使える |
| Audacity(オーダシティ) | Windows / Mac | DAWではなく録音・波形編集ソフト。声を1本録ってノイズを取る用途に向く |
無料ソフトの提供条件(無料で使える範囲やプラン)は変わることがあるので、ダウンロードの前に公式サイトで最新情報を確認してください。
PCで録るならDAW|Cubaseが定番の理由
PCで歌ってみたを録るなら、有料のDAWではCubase(キューベース)が定番です。日本語の解説書や動画が多く、つまずいたときに調べやすいこと、録音したテイクの管理と、VariAudio(バリオーディオ)というピッチ補正の機能が歌の編集に強いことが理由です。Cubaseには完全無料版はありませんが、体験版があるほか、Steinberg・YAMAHAなどのオーディオインターフェースを買うと機能限定版(Cubase AI・Cubase LE)が付属することがあります。録音用の機材を買うついでに、実質無料でCubaseを始められるわけです。
MacならGarageBandから始めて、物足りなくなったら操作の似ているLogic Proへ移る流れが自然です。どのDAWでも、歌ってみたの録音に必要なのは「伴奏を読み込める」「声を録れる」「テイクを選べる」「WAVで書き出せる」の4つで、これはほとんどの無料ソフトでも満たしています。
ソフト選びで迷ったら
ソフト選びで迷ったときは、MIXを誰がするかで決めるのも一つの方法です。自分でMIXまでするなら、ピッチ補正やエフェクトが充実したDAWを選んだほうが後で困りません。MIX師に依頼するなら、声をきれいに録って書き出せれば十分なので、無料のソフトで問題ありません。DAWの種類や価格、OS別のおすすめをもっと詳しく比べたい人は、DAWとは|おすすめソフト比較の記事を参考にしてください。
歌ってみたを録音する場所の選び方|自宅・スタジオ・カラオケ
歌ってみたを録音する場所は、主に自宅・レンタルスタジオ・カラオケの3つです。録音の仕上がりを左右するのは、マイクの値段よりも場所の静かさと、声が壁に反射して戻ってくる響き(反響)の少なさであることが多く、場所選びは機材選びと同じくらい大切です。
| 場所 | 向いている人 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 自宅 | 何度でも録り直したい人・費用をかけたくない人 | 近所や家族への音漏れ、生活音、部屋の反響 |
| カラオケ | 自宅で大きな声を出せない人 | 隣の部屋の音、店舗の持ち込みルール |
| レンタルスタジオ | 静かな環境と良い機材で録りたい人 | 時間あたりの料金、予約と移動の手間 |
図のように、費用をかけるほど静かな場所で録れる一方、自宅には「時間を気にせず何度でも録り直せる」という大きな利点があります。最初は自宅で録ってみて、音漏れや雑音がどうしても解決できないときにカラオケやスタジオへ移る、という順番がおすすめです。
自宅で録音するなら部屋の場所を選ぶ
自宅で録音するときは、家の中でも場所を選びます。布やモノが多く、窓や家電から離れた場所ほど録音に向いています。
- クローゼット・押し入れの前: 服や布団が声を吸ってくれるので反響が少なく、宅録の定番の場所です。扉を開けて、服に向かって歌います
- ベッドやカーテンのある部屋: 何もない部屋より、布製品が多い部屋のほうが響きが落ち着きます
- 避けたい場所: 浴室やキッチンなど硬い壁に囲まれた場所、窓際(外の車の音)、冷蔵庫・エアコン・パソコンのファンの近く
反響が気になる場合は、マイクの後ろに毛布を掛けたり、吸音材を使った簡易ブース(リフレクションフィルター)を置いたりするだけでも、録れる音はかなり変わります。
音漏れと時間帯の配慮
歌の声は思った以上に外へ漏れます。集合住宅では、壁が隣の部屋と接していない場所を選び、早朝や夜遅くの録音は避けましょう。家族と住んでいるなら、録音する時間をあらかじめ伝えておくと、途中でドアを開けられたり生活音が入ったりするのを防げます。本格的に防音したい場合は、組み立て式の防音ブースという選択肢もありますが、費用がかかるので、まずはカラオケやスタジオで録る方法と比べてから検討するとよいでしょう。
スタジオで歌ってみたを録音する|セルフ録音とエンジニア付き
自宅で大きな声が出せない人や、静かな環境でしっかり録りたい人には、スタジオでの録音が向いています。歌ってみたで使われるスタジオには、自分で機材を操作する「セルフ録音」と、エンジニアが録音を操作してくれる「エンジニア付き」の2種類があります。
セルフ録音できるスタジオ
セルフ録音は、音楽スタジオやボーカル録音向けの個室を時間単位で借りて、自分で録音する方法です。リハーサルスタジオの中には、ボーカル録音用のマイクやオーディオインターフェースを貸し出しているところ、個人練習向けの安い料金を用意しているところがあります。自分のパソコンや録音ソフトを持ち込むか、スタジオの録音設備を使って音声データを持ち帰ります。
セルフ録音の利点は、エンジニア付きより費用を抑えやすいことです。一方で、マイクの位置や入力レベルの調整は自分でやる必要があるので、自宅で一度は録音の手順を経験してから使うと、時間を無駄にせずに済みます。
エンジニア付きのレコーディングスタジオ
エンジニア付きのスタジオでは、マイクのセッティングや入力レベルの調整、テイクの管理をエンジニアが担当してくれるので、歌い手は歌うことだけに集中できます。録音したあとのピッチ補正やMIXまで、まとめて依頼できるスタジオもあります。初めての人でも質の高い声が録れる反面、料金はセルフ録音より高くなります。
スタジオの料金はお店や地域、時間帯、プランによって大きく違うため、利用する前に公式サイトの料金表で確認してください。録音の時間に加えて、MIXやデータの受け渡しが別料金になっていないかも見ておきましょう。
スタジオ録音の流れと持ち物
スタジオでの録音は時間との勝負です。当日に慌てないよう、準備から当日までの流れを押さえておきましょう。
- 予約: 「歌ってみたの録音で使いたい」と伝え、録音機材の有無と、持ち込みができるかを確認する
- 音源の準備: オフボーカル音源をWAVなどのファイルで用意し、キーやテンポを決めておく
- 当日の録音: 最初に声出しとテスト録音をしてから、本番を録る
- データの受け取り: 声のトラックを音声ファイルで受け取り、USBメモリやクラウドで持ち帰る
持ち物は、オフボーカル音源のデータ、歌詞(紙かタブレット)、普段使っているヘッドホン、飲み物(水か常温のお茶)が基本です。ヘッドホンは使い慣れたものの方が、伴奏と自分の声のバランスをつかみやすくなります。予約した時間の最初の10〜15分は声出しに使うつもりで、余裕を持った長さで予約しておくと安心です。歌う前の喉の準備はボーカルストレッチの記事も参考にしてください。
スマホとアプリで歌ってみたを録音する方法
パソコンや専用の機材がなくても、スマホが2台あれば歌ってみたは録音できます。1台で伴奏を流してイヤホンで聴き、もう1台で自分の声だけを録る、というやり方です。スマホ1台で録る場合は、伴奏を読み込んで再生しながら声を別のトラックに録れる録音アプリ(スマホ版のDAW)を使います。
スマホで録るときの基本のやり方
スマホで録音するときにいちばん大切なのは、伴奏をスピーカーから流さないことです。スピーカーから流した伴奏はマイクに入ってしまい、声と伴奏が混ざって後から音量を調整できなくなります。必ず有線のイヤホンかヘッドホンで伴奏を聴きながら歌いましょう。
2台で録った場合、声と伴奏の始まりがずれるので、MIXのときに頭をそろえる必要があります。録音を始めたら最初に手を1回叩いておくと、その音を目印に合わせやすくなります。
歌ってみたの録音に使えるスマホアプリ
スマホ1台で録るなら、伴奏の読み込みと多重録音ができるアプリを選びます。
| アプリ | 対応 | 特徴 |
|---|---|---|
| GarageBand | iPhone / iPad | 無料。伴奏を読み込み、声を別トラックに録ってそのままMIXまでできる |
| BandLab | iPhone / Android | 無料。スマホで録ったデータをPCのブラウザでも開ける |
| Cubasis | iPhone / iPad / Android | 有料。Cubaseを作るSteinbergのスマホ版DAWで、本格的に編集できる |
| 標準の録音アプリ | iPhone / Android | 伴奏の読み込みはできないが、2台で録る方法の録音役には十分 |
カラオケアプリの中には、伴奏に合わせて歌を録音・投稿できるものもあります。ただしアプリ内の伴奏はアプリの外では使えないことが多いので、YouTubeなどに歌ってみたとして投稿するなら、オフボーカル音源を自分で用意して録るほうが安全です。
スマホ録音の音質を上げるコツ
- 口から20cmほど離す: 近すぎると息の音が入り、離れすぎると部屋の響きが増えます
- 機内モードにする: 着信や通知の音で録音が止まったり、雑音が入ったりするのを防ぎます
- 外付けのマイクを使う: スマホにつなげるマイクや、スマホ対応のオーディオインターフェースを使うと、内蔵マイクより声がはっきり録れます
スマホにマイクをつなぐ方法は、オーディオインターフェースの記事でも解説しています。
カラオケで歌ってみたを録音する方法と注意点
自宅で大きな声を出せない人にとって、カラオケボックスは手軽な録音場所です。周りを気にせず全力で歌え、スタジオより費用を抑えやすいのが利点です。ただし、カラオケで歌ってみたを録るときは、カラオケ機の伴奏やマイクは使わず、部屋を「防音された個室」として借りると考えるのがポイントです。
カラオケの伴奏で録ってはいけない理由
カラオケ機で流れる伴奏は、カラオケ会社が制作した音源で、その音源の権利(原盤権)はカラオケ会社が持っています。歌ってみたの投稿先が曲の利用について包括契約を結んでいても、伴奏の音源そのものを使ってよいことにはなりません。カラオケの伴奏と一緒に録った歌を歌ってみたとして投稿すると、権利の侵害にあたるおそれがあります。
また、カラオケ機のマイクとスピーカーで録ると、声と伴奏が混ざり、エコーもかかった状態で録れてしまいます。これではMIXで声だけを調整することができません。伴奏は自分で用意したオフボーカル音源をイヤホンで聴き、声は持ち込んだマイクで録るのが正しいやり方です。伴奏を選ぶときの権利の考え方は、歌ってみたとはの著作権の章で解説しています。
カラオケで録音するときの手順
- 店舗のルールを確認する: 機材の持ち込みや録音・撮影についての決まりはお店によって違うので、事前に公式サイトや店舗に確認する
- カラオケ機の音を止める: 演奏を停止し、画面の広告や案内の音声もミュートにする
- 静かな時間帯と部屋を選ぶ: 隣の部屋の歌声が入りやすいので、混雑する夜や週末を避け、平日の昼間などに行く。可能なら角の部屋や、受付から離れた部屋を頼む
- セッティングとテスト録音: 自宅と同じようにマイクを立て、テスト録音で隣の音や空調の音が入っていないかを聴き返す
カラオケの部屋は防音されていますが、完全に音を遮るわけではなく、低い音や大きな歌声は隣から伝わってきます。気になる場合は、隣の音が止んだタイミングでフレーズごとに録り直すと、きれいなテイクを残しやすくなります。カラオケで歌の練習をするコツはカラオケの練習方法の記事にまとめています。
歌ってみたの録音に使うマイクとセッティング
PCで歌ってみたを録音するときの基本の機材は、マイク・オーディオインターフェース・ヘッドホンの3つです。マイクで拾った声をオーディオインターフェースでデジタルの信号に変えてパソコンに送り、ヘッドホンで伴奏と自分の声を聴きながら歌います。
歌ってみたの録音に向くマイク
歌ってみたの録音には、繊細な声まで拾えるコンデンサーマイクが定番です。ただし感度が高いぶん、部屋の反響や生活音も拾いやすくなります。部屋の雑音が多い環境では、正面の音だけを拾いやすいダイナミックマイクのほうが、結果的にきれいに録れることもあります。
| マイクの種類 | 向いている環境 | つなぎ方 |
|---|---|---|
| コンデンサーマイク | 静かな部屋・スタジオ | オーディオインターフェース(48Vファンタム電源が必要) |
| ダイナミックマイク | 生活音のある部屋・カラオケ | オーディオインターフェース |
| USBマイク | まず手軽に始めたいとき | パソコンのUSB端子に直接つなぐ |
マイクの種類や選び方はボーカルマイクの記事で詳しく解説しています。
マイクとの距離とポップガード
録音の音質は、マイクとの距離で大きく変わります。口からマイクまでは拳1〜2個分(10〜20cmほど)を目安にし、マイクの手前5〜10cmにポップガード(ポップフィルター)を置きます。ポップガードは、「パ行」「バ行」を歌ったときに出る強い息がマイクに当たって「ボフッ」と鳴る音(吹かれ)を防ぐ網です。
距離は、歌っている間はできるだけ一定に保ちます。体が前後に動くと、声の大きさや音色がフレーズごとに変わってしまうからです。マイクは口の正面より少し上か横に向けると、息が直接当たりにくくなります。
入力レベル(ゲイン)の合わせ方
オーディオインターフェースのゲインは、いちばん大きな声を出すサビで音が割れない(クリップしない)ところに合わせます。録音ソフトのメーターで、大きな声のときにも赤くならず、上限より少し下で振れる程度が目安です。割れてしまった音は後から直せませんが、小さめに録った音は後から持ち上げられるので、迷ったら少し小さめにしておくのが安全です。
歌ってみたの録音はステレオかモノラルか
録音ソフトで声を録るトラックを作るとき、「ステレオ」と「モノラル」のどちらにするかを選ぶ画面が出てきます。結論から言うと、歌ってみたのボーカル録音はモノラルが基本です。
ステレオとモノラルの違い
モノラルは音を1本の信号として記録する方式で、ステレオは左(L)と右(R)の2本の信号で記録する方式です。ステレオは音に左右の広がりを持たせられるので、伴奏のように多くの楽器が左右に配置された音に向いています。
一方、マイク1本で録った声は、もともと1か所から出た1本の信号です。これをステレオのトラックで録っても、左右に同じ音が入るだけで広がりは生まれず、ファイルの大きさが2倍になるだけです。オーディオインターフェースの入力1にマイクをつないでいるのにステレオで録ると、右側(入力2)に何も入らず、声が左からしか聞こえないという失敗もよく起こります。
録音ソフトでの設定の仕方
多くの録音ソフトでは、トラックを作るときに「モノラル」か「ステレオ」を選び、さらにオーディオインターフェースのどの入力(入力1・入力2など)から録るかを指定します。マイクをつないだ入力の番号と、トラックの入力の番号が合っているかを確認しましょう。
- Cubase: オーディオトラックを追加するときの「オーディオ入力」で入力を選び、構成で「モノラル」を選ぶ
- GarageBand(Mac): トラックの設定で入力の番号を選ぶ。入力が1つだけならモノラルで録れる
- スマホのアプリ: 内蔵マイクで録る場合はモノラルになることが多く、特別な設定はいらない
ソフトの画面や項目名はバージョンによって変わることがあるので、見つからないときは公式のマニュアルで確認してください。
ステレオで録るのはどんなとき?
ステレオで録るのは、マイクを2本使って部屋の響きごと録るとき、ギターを弾きながら歌う弾き語りを左右のマイクで録るときなど、限られた場面です。一般的な歌ってみたの録音では、ボーカルはモノラルで録り、MIXのときにリバーブなどのエフェクトで左右の広がりを足すのが標準的な作り方です。すでにステレオで録ってしまった場合も、片方のチャンネルだけを取り出してモノラルに変換すれば使えます。
歌ってみたの録音で雑音を消したいときの対策
録った声を聴き返すと、「サー」という音やエアコンの音、外の車の音などの雑音が入っていることがあります。雑音を消したいときに大切なのは、後から消すより、録る前と録るときに入れないほうがずっと効果が大きいということです。ノイズ除去の処理は、強くかけるほど声そのものも不自然になってしまうからです。
録る前と録るときの雑音対策
- 家電を止める: エアコン・換気扇・冷蔵庫・空気清浄機は、録音中だけでも止めます。パソコンのファンの音が大きい場合は、マイクをパソコンから離します
- スマホを機内モードにする: 電波の影響で「ジジッ」という音が入ることがあるので、スマホはマイクから離しておきます
- マイクに近づく: 声を大きく拾えるぶん、周りの雑音が相対的に小さくなります(ただし近づきすぎは吹かれの原因)
- ゲインを上げすぎない: ゲインを上げすぎると、マイクやオーディオインターフェース自体の「サー」というノイズも大きくなります
- ケーブルを確認する: 「ジー」「ブーン」という低い音は、ケーブルの接触不良や電源の取り方が原因のことがあります
機材から出る雑音の種類ごとの原因は、オーディオインターフェースの記事のノイズ対策の章でも詳しく解説しています。
GarageBand(ガレージバンド)で雑音を消したいとき
GarageBandで録音した声の雑音を消したいときは、まずノイズゲートを使います。ノイズゲートは、設定した大きさより小さい音を消す機能で、歌っていない間奏やブレスの間に聞こえる「サー」という音を消すのに役立ちます。Mac版のGarageBandではトラックの設定の中に、iPhone版では録音するトラックの入力設定の中にノイズゲートがあり、オンにしてからつまみを調整します(画面や項目の場所はバージョンによって異なります)。
つまみを上げすぎると、小さく歌った語尾やブレスまで切れて不自然になるので、歌っていない部分の雑音が消え、歌っている部分は自然に聞こえるところで止めるのがコツです。ノイズゲートで消せるのは歌っていない部分の雑音だけで、声と重なって鳴っているエアコンの音などは消せません。低い「ゴー」という音は、EQで低音域を下げると目立たなくなることがあります。
ほかのソフトで雑音を消す方法
GarageBandのノイズゲートで消しきれない雑音は、ノイズ除去の機能を持つソフトを使います。たとえば無料の録音・編集ソフトAudacityには、雑音だけの部分を読み込ませて、その音を全体から取り除くノイズ除去の機能があります。CubaseなどのDAWの上位版や、ノイズ除去専用のプラグインには、より自然に雑音を減らせるものもあります。
どの方法でも、強くかけすぎると声がこもったり、水の中のような音になったりします。処理の前後を聴き比べ、雑音が少し残っても声が自然に聞こえるところで止めましょう。どうしても雑音が気になるテイクは、処理で直そうとするより、環境を整えて録り直したほうが早く、仕上がりも良くなります。
よくある質問
- 歌ってみたの録音は無料でできますか?
- できます。MacやiPhoneならGarageBand、WindowsならCakewalk Sonarの無料プラン、スマホならBandLabなど、無料の録音ソフトで声を録って書き出すまでできます。スマホが2台あれば、標準の録音アプリでも録音できます。
- スマホ1台だけで歌ってみたを録音できますか?
- 伴奏を読み込んで再生しながら声を別トラックに録れるアプリ(GarageBandやBandLabなど)を使えば、スマホ1台でも録音できます。伴奏はスピーカーで流さず、必ず有線のイヤホンで聴きながら歌ってください。
- カラオケで録音した歌を歌ってみたとして投稿してもいいですか?
- カラオケ機の伴奏と一緒に録った歌は、伴奏の権利がカラオケ会社にあるため、歌ってみたとして投稿するのは避けましょう。カラオケの部屋を使う場合も、伴奏は自分で用意したオフボーカル音源を使い、声だけを持ち込んだマイクで録ります。
- 何回くらい録り直せばいいですか?
- 決まりはありませんが、1曲を通して3〜5回ほど録り、良い部分をつなぎ合わせる方法がよく使われます。何十回も録り直すと声が疲れて質が落ちるので、休憩をはさみながら、喉に痛みや違和感があるときは無理をせず日を改めましょう。
まとめ
歌ってみたの録音は、伴奏をヘッドホンやイヤホンで聴きながら、自分の声だけを録るのが基本です。この記事の要点を振り返ります。
- やり方: 準備・機材のセッティング・テスト録音・本番・書き出しの5段階で進める
- 録音ソフト: 無料ならGarageBandやCakewalk Sonar、PCで本格的に録るならCubaseが定番。MIXを誰がするかで選ぶ
- 場所: 自宅・カラオケ・スタジオの順に費用が上がり、静かな環境で録れる。自宅は布の多い場所を選ぶ
- スマホ: 2台使うか、伴奏を読み込めるアプリで録る。伴奏はスピーカーで流さない
- カラオケ: 部屋だけを借りて、伴奏とマイクは自分で用意する
- マイク: 口から10〜20cm離してポップガードを使い、サビで割れないゲインに合わせる
- ステレオとモノラル: ボーカルはモノラルで録る
- 雑音: 録る前に入れないのがいちばん効果的。後からはノイズゲートやノイズ除去で控えめに消す
機材と環境が整うと、録音した自分の声がはっきり聴こえるようになり、音程のずれや息の使い方など、歌そのものの課題にも気づきやすくなります。録音を聴き返して「もっと上手く歌いたい」と感じたら、プロのトレーナーに習ってみるのも近道です。体験レッスンを受けられるボイストレーニング教室は、ボイトレ教室検索から地域や駅で探せます。歌そのものを上達させるコツは歌が上手くなる方法の記事も参考にしてください。
